【第6回】横須賀を代表するお菓子を作りたい! 明治24年創業 横須賀の老舗和菓子専門店 工学部建築学科 平成5年卒業 さかくら総本家 代表取締役 坂倉 真人氏 横須賀市で明治24年創業という老舗和菓子専門店「さかくら総本家」の代表 坂倉 真人氏にお話しを伺いました。 「さかくら総本家」は日蓮上人の伝え話しを題材にした「角なしさざゑ最中」(神奈川県指定銘菓)でも有名なお店です。明治22年創立の我校と同じ位長い歴史を歩んでいます。 大学卒業後の進路はどのように決めて進みましたか? 日大の工学部は福島県郡山市にありますが、高校を卒業した後は遠くへ行きたい、神奈川県以外の地域に行きたいという気持ちから工学部を選んで進学しました。 進学当初は和菓子屋を継ぐつもりもなく、物を作ることが好きで、作るのだったら家だろうということで建築学科を選びました。建築学科に入った関係で卒業後は建設関係の会社へ就職しました。 それから2年ほど経ったころに当時さかくら総本家は叔父が社長を務めていましたが、そろそろ後継者を育てるということで私が入社しました。 現在の仕事についてお話し下さい。 当社へ入社当時は販売から始めました。ただそれまで和菓子の経験が無かったので同時に東京の製菓学校の夜間コースに2年間通いました。 横須賀で夕方4時半頃まで勤務して、それから東京にある学校まで通っていましたので帰宅はいつも深夜になっていました。 ただこのときの授業料は自分で払っていましたから一日も休まず大変真剣に勉強していましたよ。 現在は代表取締役を務めており、7年前に就任しました。 会社の仕事以外に調理師専門学校の講師を務めており、和菓子を教えています。
学生時代はどんなことをやっていましたか? 日本拳法部に所属して4年間すごしました。 私たちのときには10名入部して卒業まで7名残っています。 東北大会では上位の成績を残しており、同期の人たちは全国ばらばらなところに点在していますが、今でもつながりは強く感じています。 日本大学の校友会に参加されて感じていることをお話し下さい。 一般社会に出て先輩と後輩という関係で絆を感じますし、それを長く継承している伝統はすばらしいことと思います。先輩、後輩として緊張する面もありますがその中でのいごごちの良さを感じることもあります。 仕事の面でも信頼がおけていろいろな相談が出来ることもいいですね。 先ほど調理師専門学校の講師をしているとお話しましたが、これも学校関係者が日大出身というご縁もありました。 これらやりたいことをお話し下さい。 アジアやヨーロッパを中心に和菓子が評価されてきていますので、海外に和菓子を伝えたり教える仕事をしたいと思っています。 また、一番実現したいこととして横須賀を代表するお菓子を作りたいですね。 鎌倉は鳩サブレが有名ですが、今のところ横須賀には全国区で名前が売れいているお菓子がありません。 横須賀は観光でスポットライトがあたるときもありますので、横須賀と言えばこれと言えるお菓子を作ろうと思っています。 訪問を終えて 和菓子と聞いて袋詰めされた既成品を思い浮かべることも多いですが、お話しを聞いているとお茶会に合わせた特注の和菓子も数多く納めているとのこと。お茶会では掛け軸やお花、器に合わせた和菓子を職人芸を極めた作品として納めるようで、伝統ある和菓子の奥深さもお話しいただきました。 また、常に新作のお菓子作りに精をだし、毎年100〜200種類の新作を作っていますが、残るのは2種類位と老舗であっても新しいものを作り出す努力をしている姿に感銘を受けました。 このような日々の行動と努力が坂倉氏の真面目で前向きなお人柄から伝わってきました。
さかくら総本家 ホームページ : http://www.wagashi-sakakura.com/ 【横須賀中央駅前店】
【北久里浜店】
【武山店】
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