【第21回】問題解決には労を惜しまない姿勢でのぞんでいます。
法学部法律学科
平成6年卒業
野澤 渉法律事務所 弁護士 野澤 渉氏
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- 日本大学は明治22年に日本法律学校として創立され、長年法曹界に多くの人材を輩出し「司法の日大」と言われてきました。
今回はその法曹界で弁護士として活躍中の野澤 渉氏に司法試験のことや法曹界のことなどについてお話しを伺いました。
訪問先の野澤 渉法律事務所は地下鉄銀座一丁目駅から徒歩1分という好立地にあります。
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銀座一丁目にある事務所 |
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ミーティングルーム |
- 進路はどのように決めて進みましたか?
- 実家が横浜市にあり日吉の日本大学中学校・高等学校を卒業しました。
法律家を目指すようになったきっかけは世の中を作っている行動の基準,考え方の基準といったものを知りたいと思う気持ちが心の根底にあり,その基準として社会に広く明確になっているのは法律なのだろうと考えたことからだと思います。
もっとも,大学は,一応,法学部法律学科第二部の法職課程でしたが,それほど勉強をしていたわけではなく,1,2年生のころはアルバイトなどにも精を出していて,本格的に司法試験を目指したのは大学3年になってからだと思います。前に,世の中の基準を知りたいなどと大層なことをいいましたが,当時は,就職して会社勤めをすることが自分には向いていないような気がしたことが,司法試験を目指す直接の動機でした。
在学中は憲法の赤坂ゼミ(赤坂正浩先生)でした。憲法のゼミを選んだのも国の最高法規を学べば世の中の全体が見渡せるのではと,当時は単純に考えていたからです。
- 司法試験に合格するまで続けられた秘訣は何ですか?
- 司法試験を受け始めて2回目で,択一式の試験に合格しました。大学を卒業した年になります。結果的にこれが良くもあり,悪くもありました。それは,択一試験に受かったことで,勉強を続ければ必ずいつか合格できるだろうと自信が付いた反面,気が緩んだことです。
合格まで約十年かかりましたが,その間続けられたのは,一応,択一試験には何年も受かっており,論文試験もA評価が続いていたので,他の道に変えるという選択肢は出てきませんでした。
- 現在の仕事についてお話し下さい。
- 平成16年10月に司法修習を終了して,弁護士登録をしました。弁護士にとって実務経験を重ねて,いわゆる場数を踏むことはとても重要なことです。弁護士になった当初就職した法律事務所の仕事で比較的多かったのが相続関係と不動産関係でした。そのような経緯もあり,今の仕事でも相続関係や不動産関係は専門分野になっています。
今の銀座の事務所は,平成22年12月に自分の事務所を開業する際に開設しました。私も神奈川県の人間ですから,東京のあまりややこしいところよりも,わかりやすいところに事務所を構えたいと思っていたことと,都内ばかりでなく,神奈川県をはじめとした近県からもお客様が事務所に来ていただきやすいところということで,交通の便の良い今の事務所を選びました。
仕事ではご依頼をいただいた案件に対し,労を惜しまないで問題解決にあたることをモットーにしています。
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野澤 渉法律事務所のホームページ |
- 校友会との交流はいかがですか?
- 校友会の会合には,司法修習生のころに最初に参加させていただきました。
日大の校友会は学部や地域ごとにいろいろありますが,当時,横浜で実務修習をしていて参加した神奈川県の校友会の会合でお話をさせていただいた方に,神奈川県支部のいろいろな方をご紹介いただき,お声掛けいただき校友会に参加するようになりました。
校友会では,私より年配の先輩方とも親しくさせていただいています。参加して思うことは,年齢に関係なく日本大学の卒業生ということで集えるのがいいですね。
- これからやりたいことをお話し下さい。
- 私たちと同年代の人たちが会社や社会でも責任のある立場につき、影響力が持てる年代になってきました。会社でも経営者になる人たちが出始めるころです。
そういう人たちと自分たちの得意分野を持ち寄って新しいことや前向きなものが出来ていくといいですね。
- 司法試験を目指している人に一言アドバイスをお願いします。
- ロースクール制度をはじめとした一連の司法制度改革の影響や,社会環境の変化もあり私の頃のように何年かかかっても司法試験に合格すれば道が開けるという時代ではなくなってきています。そういう事からすると早く資格を取ってほしいと思います。そして,司法試験に必要な法律知識以外のことにも目を向けていくことで,いろいろな可能性が広がっていくと思います。
- 訪問を終えて
- 弁護士とは普段接することが少ない分、いざ法律の相談が必要になったときにどの弁護士の方に相談すれば良いかわからないといったことも多いと思います。
積極的に校友会活動にも参加されている弁護士がいるということは日本大学の卒業生にとって心強いことと感じました。
事務所紹介
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