ホーム活躍するOB・OGたち  第41回

第41回 地域の防災活動に長年貢献しています

鎌倉市消防本部大船消防署と郷原署長文理学部 応用物理学科
昭和57年3月卒業
鎌倉市消防本部大船消防署
署長 郷原一己氏

日本大学卒業後、鎌倉市の消防本部に勤め、現在は大船消防署の署長として地域の防災に活躍している、郷原一己氏にお話しを伺いました。

進路はどのように進みましたか?

鎌倉市消防本部大船消防署

数字系が好きだったので高校は理系に進学し、大学としても有名で、キャンパスのある文理学部の応用物理学科へ進学しました。
大学4年生のときは卒業研究で1年間、理化学研究所で研究と実験をやっていました。当時は電話機のプッシュフォンがタッチ式に変わる研究です。就職は研究などそちらの道へ行くという選択肢もあったのですが、鎌倉市内に住む方から消防という進路もあるよと聞いて、面白いと思い試験を受けました。

どんな学生生活でしたか?

入学当初から日本大学の神奈川県人会に入りました。当時は主に小田原と藤沢が活動の拠点で、箱根駅伝の応援や色々なイベントがあると参加していました。県人会の集まりにOBの方もたくさん来られていましたが、現役の学生から見ると神様といった存在です。当時のこういう関係は人間関係を学ぶ上では良かったと思っています。

4年生になると県人会の連合会に参加していました。ここでは全国の県人会の人たちとの交流が出来ます。宮崎県出身の法学部の人とか、普段接点のない人たちと交流でき、見聞が広がりました。

お仕事の消防の話も聞かせて下さい。

鎌倉市消防本部大船消防署

現場で活動する部隊は消防隊、救急隊、救助隊に分かれます。救助隊は日々の訓練を欠かさずに行っていますが、救助隊や消防隊の隊員が救急隊を兼務したりしています。

入署当時とは装備も変わりましたか?

鎌倉市消防本部大船消防署のハシゴ車

はい。入署当時の防火服は刺子と言われる防火被服と長靴でした。空気呼吸器もありましたが、主に救助隊が使用していました。消防隊は外部からの消火活動が主でした。今の防火服は、多層構造で、耐熱性に優れており、しかも軽量で動きやすく出来ています。

救急も平成6年に鎌倉市で救急救命士制度がスタートするまでは、救急車で出来ることは搬送と心臓マッサージ位でした。今は救急搬送中に静脈路確保・薬剤投与などいろいろな処置が出来るようになっています。

鎌倉市消防本部大船消防署の救急車

鎌倉消防署には以前水陸両用車がありましたね。

そうです。私が鎌倉消防署にいたときです。鎌倉消防署は海が近いので水難救助のために平成4年に導入していました。水陸両用車なら陸からそのまま海へ入れます。
船舶免許を持っているということで、私がそのクルマの担当の1人になり、出動したこともあります。水難救助で活躍したり、イベントでも注目されましたが、現在は海上でのスピードが早い水上オートバイに変わっています。

校友会に参加して感じていることをお話し下さい。

校友会との関わりは、消防本部から鎌倉市役所へ行き、3年ほど業務をしていた頃です。市役所には日本大学の卒業生も多く、誘われて市役所の桜門会に入りました。同時に鎌倉市在住の人たちが中心になって活動している鎌倉桜門会にも参加しました。
校友会には業種も年代も違う人たちが幅広く集まるので、日本大学の卒業生が様々な分野で活躍していることを改めて実感します。そういう人達と身近に交流出来るのはいいですね。

ところで郷原さんは趣味も多いですね。

家内からは趣味が多すぎると言われていますが、ゴルフ、大型バイク、ウェイクボード、スノーボード、マラソンなどです。誘われてはじめたものも多いですね。
ウェイクボードは仲間とやっていたモーターボートを止めたので、今は行く機会がなくなりました。
子どものころから走るのが好きでずっと走ってきましたが、フルマラソンは東京マラソンに6回出場しました。全て抽選に当選しての参加です。
緊張を強いられることもある職業ですが、趣味はストレスの解消になっています。

OBから一言お願いします。

大船消防署の郷原署長

消防士という職業は子ども達が将来なりたい職業の上位に入っています。使命感を求められる職業ですが、人の命を助けるというやりがいを感じる職業です。日本大学の卒業生もたくさんいますので、将来の進路を考える時期にきたらこの道を選択肢に入れるのもいいと思います。

訪問を終えて

趣味は誘われてはじめているうちに多くなったという郷原氏。何にでも前向きに取り組んでいる姿勢が、消防署の署長という重責を担いながらもハツラツとした姿を生む秘訣と感じました。

消防署紹介

鎌倉市消防本部大船消防署
住所:鎌倉市大船3-5-10
TEL:0467-43-2424

※注)掲載している勤務先、役職は取材当時のものです

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