ホーム活躍するOB・OGたち  第45回

第45回 幅広い活用が期待されるドローンを利用した研究

日本大学生物資源科学部の大学院生内藤義樹氏 日本大学生物資源科学部 生物環境工学科 平成28年卒業
日本大学大学院生物資源科学研究科 生物環境科学専攻
大学院生 内藤 義樹 氏

大学院の研究生として研究に取り組む内藤義樹氏は、めざましい研究成果を上げています。その取り組みは神奈川新聞にも掲載され、応用範囲の広い研究として注目されています。

早速ですが、研究のどこに注目が集まっているのですか?

内藤氏と操縦中のドローン
ドローンを操縦する内藤氏

ドローンで上空から撮影した植物や土地の様子を、コンピューターで解析していることです。
ドローンの飛行、そこからの撮影、撮影した画像の解析とこれらが一体となって出来たことに注目されています。
今までは地表の様子は人工衛星を使って赤外線センサーで植物の分布などを解析していました。私たちの研究室ではドローンを使い、撮影した画像を特殊なソフトで解析します。これにより植物の分布や水源の状況などをより詳しく知ることができます。

ドローンと撮影ソフト、解析ソフトの組み合わせで、大きな成果が出ましたので、この技術研究はいろいろなところへ応用出来ると思います。特に撮影した画像の解析ははじまったばかりなので、様々な分野への活用が期待出来ます。

ところで、大学院へはどのようなきっかけで進みましたか?

高校は日大高校(日吉)に在学し、そこから生物資源科学部へ進学しました。
大学の卒論では「福祉農園」をテーマにしました。全国の農業生産法人へアンケートを実施し、そこへ直接訪問したり、出てきた面白い話しなどをもとに研究を進め論文に仕上げました。卒業後は就職も考えましたが、卒論で体験したように研究でキャリアを積んでいくのも面白いと思い、大学院へ進みました。

研究室での研究はいかがですか?

大学院修士課程では民間企業の方と連携した研究を進めました。成東湿原(千葉県)で最新スキャナLiDAR(ライダー)搭載ドローンを飛行したり、他にも研究対象が広がっています。
日々の研究では串田教授をはじめ、諸先生方からたくさんのフォローをいただきながら学んでいます。大学院はアットホームな雰囲気で、指導教員との距離も近く、何でも疑問に思ったことはすぐ相談することができる環境なので研究が進みます。

ドローンの操縦は趣味からはじまったのですか?

研究で飛ばす大型のドローン
研究で飛ばす大型のドローン

はい。小学生のころからラジコンのヘリコプターを飛ばしていました。何度も落としては自分で修理していましたので、仕組みもよくわかりました。大学へ入学したころにはドローンが普及しはじめており、購入して夢中で飛ばしていました。そのドローンが研究と結びつきはじめたのは大学4年生のころからです。

日本大学に入学して良かったと思ったことは?

各方面の専門家がたくさんいて、専門外の人が訪ねても快く受け入れてくれることです。先ほどお話しした卒論でアンケートを実施する手法も、私の専攻とはちがう先生から学んだことです。私の研究にアンケートを実施して全国を回ることで、卒論の完成度は高まりました。
今の研究でもこのように他の研究室と垣根を越えて交流出来ることはコラボレーションを生み、研究の発展に強みだと思っています。

校友との交流はいかがですか?

協力してすすめる研究
研究は多くの人と協力しながら進めます

研究は農業や土木など様々な分野の人たちと協力して進めます。そんなとき、どの分野の人と話していても日本大学の卒業生という人たちとお会いすることが多く、それで相手との距離が一気に近くなります。親しくお話し出来るのは研究を進める上でも大変助かっています。

こらからやりたいことをお話し下さい

ドローン技術の説明
日本大学櫻丘高校でドローン技術の説明をする内藤氏

ドローンを使った研究は今はじまったばかりの分野と思います。
他の研究室からも声をかけていただいています。この研究と従来の人工衛星画像を合わせることで新しいものが見えてきます。例えば耕作放棄地をマップ化していき、どの土地がどんな作物に向いているかなどを推測出来るという話しもいただいています。
応用範囲が広いこの研究を皆さんに知っていただくことで、今まで思ってもいなかった分野で開発が進むのではないでしょうか。
今はじまったばかりの研究なので、一緒に研究していただける仲間も増やしていきたいと思います。

編集後記

素人が聞いていても面白そうな研究内容で、これからの広がりが期待されます。内藤氏自身、様々な人から情報を集め、協力しながら研究を進めていく姿勢は、さらに大きな研究成果へと繋がっていくように思いました。

大学紹介

日本大学 生物資源科学部
住所 :藤沢市亀井野1866
TEL:0466-84-3800
ホームページ:https://www.brs.nihon-u.ac.jp/

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