【第24回】世界に行けばビジネスチャンスは多い!
工学部建築学科
平成12年卒業
有限会社オートトレーディングロック Auto Trading Rock Co.,Ltd
代表取締役 岩崎 貴裕氏 |
- 大学卒業の2年後に起業し、「有限会社オートトレーディングロック」を創業した岩崎貴裕氏にお話しを伺いました。
武道で鍛えた大きな体とやさしそうな目が印象的な岩崎氏ですが、横浜市磯子区にある同社は資金も人脈もゼロからスタートし、自動車や自動車部品を南米、アジア、アフリカと世界中へ輸出しています。
- 卒業後の進路はどのように決めて進みましたか。
- 日大では工学部の建築学科にいましたのでゼネコンへ就職しましたが、学生時代に旅行したチベットやインドの印象が強く、仕事で海外とのかかわりを持つために自分で起業する道を選びました。
自動車を扱うようになったきっかけは、チベットの山奥でトヨタの車に乗ったことを印象的におぼえていたり、当時日本に寄港したロシアの船が日本の車を買って船に積んでいるのをテレビで見て、中古車を海外に売ることが出来るのではないとか思いました。
- 商売の元手はどうやって作りましたか?
- 会社に勤めて1年と少しで辞めていますから当然お金はありません。車の知識もありませんでした。
少ない手持ちのお金で商売するために、最初は安いバイクを仕入れて売ることからはじめました。
オークションで1万円で仕入れたバイクをネットオークションで2万円で売るといった方法をコツコツ続けました。日々そんなことをやりながら最初に車が売れたのは3年位経ってからです。
個人事業ではじめたものを会社組織にしたのも2年後です。
- 現在の仕事についてお話し下さい。
- 自動車の車体や自動車部品を輸出しています。自動車はスリランカに多く販売しています。自動車部品は中南米のドミニカ、トリニダートトバコ、ボリビア、ガイアナ、スリナムなど、アジアではマレーシア、タイ、フィリピン、ドバイ、アフリカの南アフリカなど各国です。
仕入れはオークションで購入し、自動車部品は全国の取引先から集めます。
先日もモンゴルから帰ってきたばかりですが、年間で15回位海外出張に行っています。
語学は今でも苦手ですが、必要なことは体でおぼえていきました。
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オフィスにはスリランカの人も勤務 |
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中南米、アジア、アフリカに展開 |
- 学生時代はどんなことをやっていましたか?
- 中学のころから格闘技をやっていましたので、大学では日本拳法部に入りました。
たまたま私の期は1年生の夏以降部員は私だけという特殊な環境になりました。先輩は30人位。後輩も30人程いました。大変な面もありましたが、自分一人で後輩を引っ張るなどリーダーシップを養うにはいい経験になったと思っています。
海外に出る経験も大学の夏休みからです。沢木耕太郎の「深夜特急」の影響を受けて、1年生のときに一人でインドへ行きました。この旅行ではインドの砂漠にある町で拉致監禁されたりと大変な目にあいました。一人で旅行している日本人をだまして奪おうとしたようですが、最終的に解放されてホテルの部屋へ入ったとき助かったことを実感しました。同時に日本に住んでいることのありがたさも感じ、人生観が変わりました。
- 日本大学の校友会に参加されて感じていることをお話し下さい。
- 校友会へは日本拳法の先輩から横須賀桜門会へ誘っていただき、参加するようになりました。
校友会ではいろいろな業界の人たちと知り合いになれたり、年齢的に上の先輩方も多いのですが、同世代とは違う考え方や価値観を持った先輩から学ぶことがたくさんあります。
校友会活動に20代や30代の人たちももっと参加して欲しいですね。この年代の人たちでコミュニティが出来ると次の色が出来てくると思います。
- これからやりたいことをお話し下さい。
- 海外へ出張に出ていると、まだまだ未開拓のビジネスチャンスがたくさんあると感じます。中国からの参入も多いですが、世界の国々の日本への信頼が厚いことも感じます。我々は海外の事情がわかっていますので、海外へ出てビジネスチャンスをつかみたいと考えている人たちと一緒にコラボレーションしたいと思います。
また、人の面でも海外にも勤勉で性格も温厚な人たちがたくさんいます。このような人たちが日本へ来て働けるようにする道を作ってあげたいと思っています。
- 訪問を終えて
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何もないところから人との縁を大事にしながらビジネスを大きくしていったところに、日本大学の基本理念である「自主創造」を体現していることと感じました。
海外での事業展開を検討されている方も、連絡を取られると面白いと思います。
店舗紹介
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